レッドブル&HRC密着:フォーマット変更で「何か起きるかわからない」予選はポールを逃すも安定した速さは変わらず
レッドブルの開幕3連勝で迎えたF1第4戦アゼルバイジャンGP。レッドブルがシーズンを3連勝でスタートさせたのは、じつは今年が初めてのことだった。レッドブルが王者だった2010年から2013年までの4年間でも開幕3連勝したことはなかった。最近のF1で開幕3連勝したのは、2014年、2016年、2019年、2020年のメルセデス。それほど、いまのレッドブル・ホンダRBPTは無敵状態といっていいだろう。
そんなアゼルバイジャンGPを前に、世界モータースポーツ評議会(WMSC)によって、いくつかの変更や決定が行われた。
そのうち、変更されたのはパワーユニットに関するレギュレーションだ。1シーズンでペナルティを受けずに使用できる内燃機関(ICE)、ターボ(TC)、MGU-H、MGU-Kの主要4コンポーネントの数が3基から、1基増えて4基となった。そのため、多くのチームが新しいコンポーネントをアゼルバイジャンGPで投入してきたが、レッドブルに搭載されているホンダRBPT製の主要4コンポーネントは開幕戦から使用し続けている1基目のままだった。速さだけでなく、パワーユニットの信頼性という点でも、いまのレッドブル・ホンダRBPTには不安は感じられない。
WMSCで決定したことは、新スプリント形式だ。これまで、土曜日に行われるスプリントのグリッドは金曜日の予選で決まり、スプリントの順位が日曜日のグリッドに反映されていた。しかし、今年アゼルバイジャンGPから導入されるスプリントでは、昨年まで土曜日のスプリント前に行われていたフリー走行2回目を廃止し、あらたにスプリントのグリッドを決める予選となる『スプリント・シュートアウト』を導入する。
これにより、通常のフォーマットなら週末に3回あったフリー走行が、新たなスプリント形式では金曜日の1回だけとなった。予選に向けたセットアップだけでなく、ロングランも十分に行えないという状況に、マックス・フェルスタッペン(レッドブル)も「何が起きるか、わからない」と語っていた。
そうしたなかで迎えた金曜日の予選でポールポジションを獲得したのはフェラーリのシャルル・ルクレールだった。
ポールポジションを逃したフェルスタッペンは言う。
「このサーキットは、ラップ全体をまとめるのにいつも苦労していて、今日も大変だった。Q3では最後のアタックのアウトラップで、もう少し温度を上げようと1回目と異なる方法でタイヤのウォームアップを試みたけど、それがうまくいかなかったのかもしれない」
ポールポジションの座をルクレールに奪われたレッドブルは、昨年の最終戦アブダビGPから続けてきた連続PPが4回でストップ。それでも、フェルスタッペンは予選2番手を獲得。チームメートのセルジオ・ペレスも3番手に続いた。
オーストラリアGPから4週間ぶりに再開したアゼルバイジャンGP。さまざまなことが変わったなかで始まったが、少なくとも金曜日の段階で、レッドブル・ホンダRBPTの安定した速さに変化は感じられなかった。
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