ドライバーの話を聞いてよ! DRSゾーンの短縮はドライバーに相談なし。ラッセル「結果が物語っている」
メルセデスのジョージ・ラッセルは、F1アゼルバイジャンGPでのDRSゾーン短縮はドライバーの話を聞くことなく実施されたと明かし、それが正しくないことは結果が物語っているとほのめかした。
グラウンドエフェクト・カー導入2年目となった今季、各チームはマシン開発によりダウンフォースを増加。その影響で前のマシンの追従が少し難しくなっているようだ。特にアゼルバイジャンGPでは、2kmにも及ぶ全開区間があるにも関わらず、オーバーテイクやアクションがあまり見られなかったことが、その影響を印象づけている。
しがしながら、FIAは昨年までのデータをもとに、マイアミGPでもDRSゾーンを短縮することを決定した。
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アゼルバイジャンGPのドライバーズミーティングではドライバーたちからDRSゾーンの短縮に対する懸念が示されたが、変更は行なわれず、ラッセルはアゼルバイジャンGPの淡々としたレースが「それを物語っている」という。
木曜日、マイアミで彼は次のように語った。
「僕たち全員が、なぜ(DRSゾーンが)短縮されたのか、よく理解していなかったと思う」
「僕たちの誰も、それについて相談されたり、意見を求められたりすることはなかった。そして、バクーでのレースがそれ(結果)を物語っていると思う。明らかにバクーはDRSゾーンが短すぎたんだ」
また、タイヤのデグラデーションも少なくなっており、アゼルバイジャンGPではほとんどのドライバーがハードタイヤで超ロングスティントを走り、ワンストップでレースを終えた。オーバーテイクを促進するための最も確実な方法のひとつである戦略的なバリエーションやタイヤの性能低下も、アゼルバイジャンGPにはなかったのだ。
GPDA(グランプリ・ドライバーズ・アソシエーション)の理事として、ラッセルはF1やFIAと話し合い、レースをより面白くするために何ができるかを考えたいと語った。
「僕たちはレースをしたいので、FIAやF1とは必ず話をするつもりだ」
「空力のないゴーカートで、みんながやっていたような戦いができるようになりたい。それが究極の夢なんだ」
「このスポーツは、新しいマシンが導入されたことで、より良い方向へ向かったと思う。しかし、今は次のステップに進む必要がある」
ラッセルは深刻化する問題に対して、反射的な対応は見たくないと話し、DRSだけがその要因ではないと指摘した。
「結局のところ、僕たちはみんなエキサイティングなレースを望んでいるんだ。タイヤのデグラデーションについて、ここ数戦は1ストップが簡単だった」
「そして、みんなが全開でプッシュしているときは、エキサイティングなレースにはならない。DRSは明らかに間違った方向に進んでいる」
「反射的な反応はすべきではないけど、みんなバクーでのレース前にこの問題について話し合っていたのに、レースは予想通りつまらないものになってしまった」
「もちろん、ピレリには安定した良いタイヤを提供するよう求めている。タイヤマネジメントが難しいときは、僕も含めてドライバーは嫌がるだろう」
「だけど理想的には、非常に強力なタイヤが、ある時点で崖から落ち、ピットストップをしなければいけなくなるようなら、様々なチャンスが与えられるだろう」
フェラーリのカルロス・サインツJr.は、ドライバーたちの意見がほぼ一致していたことを考えると、ドライバーたちはもっと自分たちの声を届ける努力をすべきと語る。
「僕たちがそういうことを聞かれたことはないし、F1やFIAが行なう大きな委員会では、それが話題に上ることもない」
「僕たちドライバーは、そういう委員会にもっと参加し、もっと関与しようとしている。F1やFIAへのフィードバックが少し欠けているのかもしれないからだ」
「フィードバックをするためにそこに立ち会うという仕事を、僕たちは十分にできていないかもしれない」
「結局のところ、何が起きているのかを知っているのは僕たちだ。僕たちはみんな、普段からちょっとしたアイデアを生み出していて、同じように感じ始めていると思う」
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