2024年F1、ドメニカリCEOの目標に届かず24戦開催か。サウジアラビアの土曜決勝案が浮上

 

 F1は2024年には25戦を開催したい考えだったが、24戦で妥協する可能性が高いといわれている。また、開幕戦は、当初はサウジアラビアGPが務める予定だったものの、来年もバーレーンでシーズンが開幕する可能性が浮上した。

 イスラム教のしきたりであるラマダンは、2024年には3月10日(日曜)夕方から4月8日(月曜)夕方までの予定であり、この期間を避けて、サウジアラビアは3月3日に開催される見通しであると考えられてきた。しかし、最近の情報によると、2月22~24日にバーレーンでプレシーズンテストを行った後、3月3日にバーレーンGPが第1戦として開催され、ラマダン開始直前の3月9日土曜日にサウジアラビアでの決勝が行われるという説が持ち上がっている。プラクティスを7日木曜日、予選を8日金曜日、決勝をラマダンが始まる前日の9日土曜に行うという案だ。

 他のグランプリより多額の料金を支払っているサウジアラビアは、開催時期に関する希望を提示することができるのだが、2024年については、何度かプランが変更されてきた。最初は開幕戦を希望していたものの、チーム側にとっては、バーレーンでテストをした後にそのまま同地で開幕を迎える方が都合がいい。ラマダン終了後の4月半ばという案も、ロジスティクス面で問題があった。そうして浮上したのが、バーレーンGP翌週の土曜開催というプランだ。

 その場合、バーレーンとサウジアラビアの間は、通常の2連戦よりも一日短い間隔となり、非常にタイトなスケジュールになる。そのため、一部チームは、バーレーンも一日前倒しにして木曜スタートにすることをF1側に求めたが、CEOステファノ・ドメニカリは、金曜に予選を行うことでテレビ視聴者が減ることが見込まれるため、2戦連続でスケジュール変更を行いたくはないと考えている。

 一方、ドメニカリは、来シーズンには25戦に増やすというプランを断念し、24戦開催を受け入れざるを得なくなりそうだ。南アフリカGPの復帰計画が少なくとも1年延期されることが濃厚になったことで、代わりにベルギーGPを継続するため、現在交渉が行われている。また、2020年から開催が中止され続けている中国GPが、来年はカレンダーに復帰する。

2022年F1第14戦ベルギーGP スパ・フランコルシャン・サーキット
2022年F1第14戦ベルギーGP スパ・フランコルシャン・サーキット

 F1は関係者の負担を減らすことを念頭に置いてカレンダー作成に取り組んでおり、来年は、3連戦はイモラ/モナコ/バルセロナの1回のみになる予定だ。今年はアメリカ/メキシコ/ブラジルという非常に過酷な連戦が組まれたが、このトリプルヘッダーは来年にはなくなり、ブラジルは単独開催になるものと考えられている。

 2024年F1カレンダー案が公表されるのは、7月末のハンガリーGPより後になる予定だ。

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