低迷アルファタウリF1に訪れた“変化の兆し”。経験豊富なリカルドと新進気鋭の角田裕毅、このドライバー構成が今後のスタンダード?
先日、スクーデリア・アルファタウリは第12戦ハンガリーGPから、今季F1フル参戦1年目のニック・デ・フリーズに代わり、レッドブル・レーシングのサードドライバーであるダニエル・リカルドを”レンタル”で起用すると発表した。
これによりアルファタウリはハンガリーGP以降、F1で計8勝のベテランであるリカルドと、今年でF1参戦3年目となる若手の角田裕毅というドライバー構成で挑むこととなる。
前身のスクーデリア・トロロッソから、イタリア・ファエンツァに拠点を構えるこのチームの存在意義は若手ドライバーの育成という要素が多くを占めていたが、ベテランと若手というドライバー構成は、チームの新たな方針を反映したモノのようだ。
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また、リカルドをアルファタウリのマシンに乗せるという人事は、デ・フリーズのパフォーマンス不足などといった短期的な都合ではなく、親チームであるレッドブルに復帰する可能性があるリカルドがスピードアップを図るためのモノとも言える。
ただ今回の方向転換は、チーム再始動の一環というところが大きいはずだ。アルファタウリは昨今の低迷からチーム売却が噂されてきたが、レッドブル上層部は踏みとどまった。しかし変化は避けられず、来季はチーム名称が変更されることとなっており、今回のリカルド起用も変化の兆しのひとつと捉えることができる。
長年チームを率いてきたフランツ・トストは今季限りでの引退を発表。後任にはフェラーリでスポーティングディレクターを務めるローレン・メキーズが就くこととなっているなど、アルファタウリは大きな変化に向けて動いている。
リカルドとデ・フリーズの交代が公表される前、アルファタウリの新CEOであるピーター・バイエルはmotorsport.comに対して、若手とベテランのコンビがチームの進むべき道だと語っていた。
「陣営の中に若手ドライバーの育成を担当する姉妹チームがいることは非常に理にかなっている」とバイエルは言う。
「我々が若い才能を発掘するという目的は残る。我々はそれを少し広げ、他の分野にも踏み込んでいくかもしれない」
「若いドライバーをふたり走らせるべきか、それとも結局はベテランドライバーと若いドライバーを共に走らせることになるのか、それも現在議論されている。グローバルなプロダクトという意味では、とても興味深いと思う」
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