フェラーリ元会長、表彰台獲得を喜んだチームの姿勢を疑問視「エンツォなら決して受け入れなかっただろう」
フェラーリ元会長のルカ・ディ・モンテゼモロは、F1第13戦ベルギーGPで表彰台を獲得した際に“歓声”を上げたチームを批判し、エンツォ・フェラーリはその程度の満足感など決して受け入れなかっただろうと主張した。
フェラーリは昨年のコンストラクターズ選手権をレッドブルに次ぐ2位でフィニッシュし、今シーズンはレッドブルと互角の勝負をする野望を抱いていた。しかし、2023年シーズン半ばでフェラーリの計画は無惨にも崩れてしまった。レッドブルの覇権の強化だけでなく、フェラーリ自身の力不足もあったことからメルセデスとアストンマーティンにも追い越され、チャンピオンシップでは4位に留まっている。
それでもチームは、シャルル・ルクレールがベルギーGPで3位に入賞したことを、最近の進歩を反映したポジティブなことだと祝った。しかしディ・モンテゼモロは、そのような認識は低い基準を設定して妥協に甘んじるという、フェラーリの現在の傾向を示していると感じている。
「私が残念に思ったことが何かわかるだろうか? 彼らは今、スパでそうだったように3位で歓声を上げている」とディ・モンテゼモロはイタリアの『Quotidiano Sportivo』に語った。
「それはフェラーリのあり方ではないし、あのボスはそんなことを決して受け入れることはなかっただろう」
「(エンツォ・)フェラーリは私に多くのことを教えてくれた。たとえば、彼は私に決して現状に満足しないように教えた。優勝した後、彼は常に次のレースのことを考えていた」
「同時にそれは大変な仕事だった。エンツォは休日が嫌いだった。8月に彼は私をオフィスに留めた。彼は8月に休暇で出かける人たちをよしとしなかった」
「彼は私に、フェラーリは人間的および社会的価値を業界に保持する感性であり、研究と革新の象徴であることを理解させた。会長を務めた1991年から2014年までの間、私は彼の教訓に忠実であろうとした」
将来とフェラーリのドライバーラインアップについて、ディ・モンテゼモロは、後者はチームにとて最も差し迫った懸念事項ではないと述べたが、ルクレールはチームに残るべきだと考えているという。
「シャルルは間違いなく留めておきたい。彼は優れているし、私の意見では、現時点で彼より強力なドライバーはいない。しかし現在誰が赤いマシンをドライビングしているかということは、チームの抱える問題のなかでもたいしたことではない」
「私が会長だった時、私は(ミハエル・)シューマッハー、(ジャン・)トッド、(ロス・)ブラウン、(ロリー・)バーンにいたるドリームチームを作った。ファンとして私はフェラーリが常に優勝することを夢見てはいないが、フェラーリは1997年、1998年、1999年、2008年、2010年、2012年のように、常にシーズン最後のレースまでタイトルを争っていた」
「負けることもあるだろう。だが脇役ではなく主人公として負けるのだ」
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