レッドブル&HRC密着:初日をトップで終え好スタートを切ったフェルスタッペン「レースに向けてはまだ課題がある」
マックス・フェルスタッペン(レッドブル)が、F1第9戦カナダGPの初日、フリー走行1回目にトップタイムをマークした。じつはフェルスタッペンがフリー走行1回目でタイミングシートのトップに躍り出るのは、今シーズン初めてのことだった。
フェルスタッペンはフリー走行2回目でも最速タイムをマークした。フェルスタッペンがフリー走行2回目でトップに立つのも、開幕戦バーレーンGP以来、今シーズン2度目のことだった。
この結果はフェルスタッペンが初日にタイムが伸びないスロースターターということを表しているわけではないことは、今シーズン8戦してすでに5勝を収めていることでもわかる。フェルスタッペンとチームは日曜日の決勝レースを見据えて、金曜日のフリー走行ではさまざまなトライを重ね、しっかりとデータを収集しているからだと考えられる。
今シーズン初めて初日のフリー走行を完全制覇したフェルスタッペンはセッション後、こう語った。
「もちろん、完全なバランスを見つけるためには常にもっと良い何かを見つけ出さなければならないけど、全体的には週末に向けて良いスタートを切ることができたことは間違いない」
しかし、フェルスタッペンに油断はない。
「ここではタイヤの使い方がいつも難しく、レースに向けてはまだいくつかの課題が残っている」と語っているように、トップタイムにあぐらをかくことなく、さらなる改善を見出そうとしていた。
そのチャンピオンとチームも同じ方向を向いて仕事している。フリー走行1回目が終了した後、レッドブルのテクニカルディレクターを務めるポール・モナハンがガレージ裏でタイヤのチェックをしていた。タイヤのチェックはどのチームも行っていることだが、ほとんどのチームはタイヤ担当のエンジニアが行っている。テクニカルディレクター級のエンジニアがタイヤを確認するというのは珍しい光景だった。それはレッドブルがチームとして、カナダGPではタイヤの使い方が肝になるということを認識している証左でもある。
さらにモナハンは隣のガレージ裏まで足を運び、ライバルであるフェラーリのタイヤもチェックしていた。今回、チャンピオンシップを争うシャルル・ルクレールがパワーユニット交換のペナルティを受け、10番手降格が決定している。それでも、フェルスタッペンもレッドブル陣営も気を緩めることなく、万全の体制で3年ぶりのカナダGPに臨んでいる。
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