【F1】フェラーリ代表ビノットさん、F1イギリスGP終盤のSC時のピット戦略について説明
Ferrari explains why it didn’t pit Leclerc under British GP F1 safety car
要約すると、いくつかにまとめられる。
- ダブルピットストップするには2人の間隔が少なすぎた
- ルクレールはサインツよりタイヤが新しかったので2人のうちサインツのピットインを選んだ
- ソフトはもっとデグラが酷いと思っていた
- ルクレールがタイヤ交換してトラックポジション失ってもコース上で抜けただろうという指摘は後知恵に過ぎない
最初の、ダブルストップには二人の感覚が少なすぎただけど、あの時点で二人の差は2.5秒は開いていた。ダブルストップには足りないが、サインツを1-2秒待たせても、後ろに居るハミルトンと交差する程度で戻れた。ピットの位置から考えると、フェラーリに有利に働いた可能すら考えられる。ルクレールがタイヤ交換を終えて出るときに、少しだけ遅く走ることで、ハミルトンを押さえて、サインツの交換を3秒以内で行えば、ハミルトンのピットアウト前にメルセデスのピット前を通過できる。メルセデスはアンセーフリリースにならないためにも、ハミルトンを待たせる必要がある。
そして、ビノットの言い方では、タイヤ交換を行うクルーを信頼していないことに繋がる。タイム差だけを見れば、十分にダブルピットストップができるタイム差がある。モナコの時には、同じようなシチュエーションで行っている。
タイヤの履歴に関しては、その通りだろう。しかし、これは理由にはならない。後ろを走っているハミルトンのほうがタイヤが新しい。ルクレールとハミルトンが両者ともにステイアウトした場合には、履歴がかなり浅く、タイヤマネージメントがうまいハミルトンが後ろに来てしまうことになる。なので、ここで比べるのは、サインツとルクレールではなく、ルクレールとハミルトンで考えるべきだ。
ソフトのデグラデーションはファーストスティントでアルファタウリ勢が使っている。ガスリーのペースが思った以上に上がらなかったが、角田は余力を残していた。二人が接触したのは、11周だ。その時点まで、タイヤが残っていたのはわかっていただろう。それに、サインツには履かせている。ルクレールに履かせなかった理由にはならない。デグラデーションの問題は、イモラとマイアミで発生したが、そのあとで解決したと宣言している。あの時のハードが今回のソフトだ。問題になるとは思いにくい。
ルクレールがコース上でステイアウトする可能性があったハミルトンを抜けたかわからなかったという指摘に見えるが、これはドライバーをルクレールを信じ切れていなかったのだろう。ペレスは同じタイヤを履いたハミルトンを抜いている。ルクレールにもできると考えるのが監督の役目だ。ルクレールが先頭を走っていないと嫌だと言ったのならわかるが、あのタイミングではタイヤ交換をして、あとは任せた。くらい言えば、ルクレールなら抜いてトップに返り咲いただろう。
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