サッシャ・フェネストラズのものすごく忙しい1日……朝6時半の電話で即日フォーミュラEデビュー「学生の頃より勉強した」
サッシャ・フェネストラズは、フォーミュラEの2021-2022シーズン最終戦となったソウルePrixのレース2で、急遽デビューを果たすことになった。フェネストラズは、突如レースに参戦することになった忙しい1日を振り返った。
普段はスーパーフォーミュラとスーパーGTに参戦しているため、日本に滞在しているフェネストラズ。しかし今回は、ジャガー・レーシングのリザーブドライバーとして、フォーミュラEの最終戦ソウルePrixに帯同していた。
ジャガーはミッチ・エバンスとサム・バードがレギュラードライバーを務めていたが、前戦ロンドンePrixでバードが怪我を負ったため、リザーブドライバーだったノーマン・ナトーが代役としてソウルePrixに出場。そしてフェネストラズが、リザーブドライバーとして韓国の招聘されたのだ。
ただ、そんなフェネストラズに他チームから声がかかった。ドラゴン・レーシングのアントニオ・ジョビナッツィが土曜日に行なわれたソウルePrixのレース1で、アントニオ・フェリックス・ダ・コスタ(DSテチータ)と接触した際に親指を負傷。その代役として、フェネストラズに白羽の矢が立ったのだ。
フェネストラズに正式な知らせが舞い込んだのは、日曜日の早朝のことだった。フェネストラズ曰く、連絡があってからフリー走行に出走する前の約3時間で、サーキットとマシンのシステムを急遽学ばねばならなかったという。
「正直なところ、彼らは朝の6時半に電話してきて、『すぐ来い』と言われたんだ。僕はまだ、目を覚そうとしているところだったよ!」
フェネストラズはそう語った。
「先週末は日本でレース(スーパーGT)をしていたから、レース前にシミュレータで作業することができていなかった」
「全てがただただ忙しかった。でも、今日は良かったと思う。みんなは昨日レースしていたし、僕はGen3のシェイクダウンを除けばすごく長いことフォーミュラEのマシンをドライブしていなかった……だから大きな期待はできなかったからね。シェイクダウンでも、数周しか走っていないし、プッシュもしていなかった」
「あまり多くのことは期待していなかった。このチームは今年、多くのレースで完走することができていなかった。苦しいシーズンを過ごしてきたということは分かってきたからね。本当にレースを完走したかったんだ。また、僕としても経験を積むためにね」
「予選でも、経験がほとんどない中で1周をまとめるのは難しい。そのアタックではいくつか小さなミスがあって、コンマ数秒を失うことになった」
前述の通りフェネストラズは、今季は日本の2カテゴリーに参戦中。スーパーGTではブリヂストンタイヤを、スーパーフォーミュラではヨコハマタイヤを履いている。フォーミュラEの全天候型タイヤとは特性が大きく異なるため、ドライビングの面で適応する必要があったようだ。
「正直に言って、セーフティカーが出てくれたことは大いに助けになった。リヤタイヤにすごく苦労していた……デグラデーションが大きかったんだ」
「僕は日本のレースに慣れている。ブリヂストンとヨコハマのタイヤにはすごくグリップがあり、マシンのダウンフォースも多い。フォーミュラEとは別物だ。ダウンフォースとグリップが、非常に少ないんだ」
「でもそのマシンが素晴らしい。それがレース中バトルや予選など、全てのことを興味深いモノにしている理由だ。でも、僕が慣れ親しんでいるマシンとは完全に異なるクルマだ」
「僕は学校に通っていた時よりも勉強したよ! 正直に言って、ここ何年も勉強なんてしたことはなかった。でも全ての情報を頭の中に入れて、最善を尽くそうとした」
「でも今朝早くに電話がかかってきて、すぐにコースに出ていたから、難しい状況だった。ペダルのセッティングも詰めなければいけなかったし、ステアリングについても学ばなければいけなかった。今夜は……ぐっすり眠れそうだ」
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