新世代F1マシンで市街地コースを走るには「重すぎるし硬すぎる」とフェルスタッペンが酷評
レッドブルのマックス・フェルスタッペンは、2022年シーズンにグラウンドエフェクトマシンを操って市街地コースを走ったことは、これまでF1マシンをドライブしてきたなかで最悪の体験だったという。
2022年シーズンはF1のテクニカルレギュレーションに大幅な変更があり、グラウンドエフェクトを設計思想の中心に据えた新世代のマシンが登場した。主なダウンフォースを、フロントやリヤのウイングよりも、フロアやアンダーボディによって発生させるマシンだ。
レッドブルがその目的のために設計したパッケージは一流だったが、同時にライバルチームのマシンと比較すると、特にメルセデスの暴れ馬のようなマシンと比べて外観的にはややおとなしい印象を与えるものだった。しかしフェルスタッペンに言わせると、レッドブルRB18は見た目とは違うマシンだ。彼はF1の過酷な市街地サーキットで走らせる際、荒く予測不能な操作性に苦しんだという。
「とてもトリッキーなクルマだ。特にモナコGPの予選のように限界まで攻める場面では、安定した走りをすることが難しい」とフェルスタッペンは『Viaplay』に語った。
「僕はどちらかというと高速コーナーが好きなんだ。僕にとってはスパ・フランコルシャンが理想だ。スパはF1のカレンダーから外れてほしくない。あのようなコースこそドライバーとしての真価が発揮できるからだ」
「ところが、新世代のマシンで市街地コースを走るのは最低の体験だ。マシンが重すぎるし硬すぎる」
「シンガポールを走った時は、コース自体はとても気に入ったけれど、クルマの挙動には失望せざるを得なかった。2015年や2016年頃と比べてね。当時はもう少しクルマが機敏に動いて、縁石にも乗ることができた。今のマシンは硬すぎて、縁石に触れた途端、コースのほとんど反対側まで弾かれてしまう」
F1人気の高まりを受けてレースが増えることになり、例としてはアメリカでマイアミGPとラスベガスGPがカレンダーに追加された。マイアミGPは2022年に初めて開催され、感想は肯定的なものもあれば否定的なものもあった。そして2023年の11月にはラスベガスに集まることになる。
ネオン輝くラスベガスでのF1開催についてフェルスタッペンは、「ラスベガスに行くならば違う目的が良かった」と話した。そして、「昔ながら」のコースをフルスピードで走る以上に素晴らしい体験はないと付け加えた。
「市街地サーキットがすごく増えている。F1マシンでそうしたコースを走るのは、僕にとってあまり楽しめることではない。F1マシンは市街地コースを走るようには設計されていないんだ。F1マシンはそれ相応の高速コーナーを走ってこそ生きてくる」
「年に市街地サーキットが何回かあるというのならば分かるが、あまりに多すぎると問題だ。昔ながらのサーキットを走る方がいいと思う。たとえば鈴鹿サーキットだ。鈴鹿の予選ラップを走るのは、市街地コースを走るのと比べて、圧倒的に楽しいんだ」
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