F1プレシーズンテスト2日目後半:最速タイヤ履いた周冠宇がトップ。メルセデスにはトラブル発生
2023年シーズンの開幕に先立ちバーレーン・インターナショナル・サーキットで行なわれているF1のプレシーズンテスト。2日目午後のセッションは、アルファロメオの周冠宇がトップタイムをマークした。
現地時間15時15分からスタートした午後の走行。セッション前半はまだ日差しも強い時間帯だが、レッドブルのマックス・フェルスタッペンは開幕戦バーレーンGPでソフトタイヤとなるC3タイヤを中心に使い、ショートランを繰り返してタイムを上げていった。
セッション開始30分も経たないうちに、フェルスタッペンは午前にカルロス・サインツJr.(フェラーリ)が出したタイムを上回り、このテストで初めて1分31秒台のタイムをマーク。さらにセッション開始から1時間を前にして、1分31秒650を記録。これは1年前にフェルスタッペンが出したバーレーンテスト最速タイム(1分31秒720)よりも速いタイムだった。
フェルスタッペン以外にタイムを出しにいくドライバーはあまり多くなく、しばらくタイムシートに大きな動きはなかったが、ハースのニコ・ヒュルケンベルグがセッション折り返しを前にC4タイヤで2番手までポジションアップ。開幕戦では使わないタイヤコンパウンドながら、サインツJr.を上回ってみせた。
日が完全に沈み、各車がペースアップしてくるかというタイミングで、メルセデスのジョージ・ラッセルがコースサイドでストップ。トラブルが起きた瞬間には、ステアリングにハイドロリック系のトラブルを示すメッセージが表示されていた。
これでセッションは赤旗掲示。セッション終了時のシミュレーションを除けば、テスト初日午前以来となる赤旗中断だ。
20分ほどの走行中断後、セッションは残り1時間あまり。ここで新しいタイヤを投入し、ペースアップしてくるマシンが多かった。
初日2番手だったアストンマーチンのフェルナンド・アロンソがC3タイヤで2番手に浮上すると、C4タイヤを使ったニック・デ・フリーズ(アルファタウリ)がそれを上回った。
そこにアルファロメオの周も加わり2番手争いは次々入れ替わったが、残り30分を切ってアルファロメオは最も柔らかいC5タイヤを投入。周はアタックをまとめると2番手どころか、フェルスタッペンを0.040秒上回ってタイムシートのトップに立った。
他にC5タイヤでジャンプアップするマシンはおらず、最終的に133ラップを走った周がセッショントップとなった。しかしセッション終盤、ピットレーン出口でスタート練習をしようとした周はトラブルで発進できず。マシンはピットに押し戻され、一足先に走行を終えることになってしまった。
2番手はフェルスタッペン。周回数は47周とそれほど多くないものの、早い段階でタイムを出した後はC3タイヤを集中して使い、開幕戦バーレーンGPに向けて淡々とプログラムを進めていた。テスト最終日は、セルジオ・ペレスが1日を通して走行する予定であるため、フェルスタッペンが次にマシンに乗るのはバーレーンGPのFP1ということになる。
最終的に3番手となったのはアロンソ。C3タイヤを使った中ではフェルスタッペンに次ぐ速さを見せた。C4タイヤを使ったデ・フリーズは、4番手でセッションを終えている。
メルセデスは、ラッセルがトラブルに見舞われた影響で1時間30分あまりの走行時間をロス。ラッセルが26周、午前に走ったルイス・ハミルトンが72周のマイレージを稼いだが、タイムシートでは下位に沈んだ。
フェラーリは、午後にステアリングを握ったシャルル・ルクレールがロングランを中心に走行。こちらも開幕戦を想定した走行をしていたようだが、不気味なほど静かにプログラムをこなしていた。
残すはテスト最終日。各チームは、開幕前最後の準備としてどんな走行をするのか。予選さながらのアタックを見せてくれるチームはあるのか。見逃せない1日となりそうだ。
関連ニュース:
F1プレシーズンテスト2日目前半:ロングラン重視のセッションでサインツJr.が最速。角田は最多85周を周回
【分析】結局、ポーパシング問題は解決したのか? F1プレシーズンテスト初日から見えてきたこと
ハースF1、”ハーフサイズ”のピットスタンドで3400万円節約。そのままマシンの開発費用に投入へ
F1分析バーレーンテスト初日編|レッドブル、今季も盤石か? 圧倒的なフェルスタッペンのロングランペース。一方でフェラーリには心配な兆候
角田裕毅、F1テスト初日を終えて先代マシンからの進歩を実感「改善点はあるが、ポテンシャルは充分」
順位
#
ドライバー
周回数
タイム
差
前車との差
1
24
…読み続ける
積読本や購入予定の書籍の情報を投稿しています
小説/開発/F1&雑談アカウントは、フォロバを返す可能性が高いアカウントです