フェラーリF1代表、レッドブルはいい仕事をしたと認める一方「予算制限違反のペナルティは非常に軽かった」と主張
フェラーリF1のチーム代表であるフレデリック・バスールは、2023年シーズンのレッドブルの揺るぎない優位性について、昨年末にレッドブルに科されたコスト制限のペナルティの影響がごく「わずか」だったことを証明していると述べている。
レッドブルは2021年に義務付けられた1億4500万ドル(約192億円)の予算をわずかに超過したため、昨年FIAから700万ドル(約9億円)の罰金と、認可された空力開発時間の10%削減という制裁を受けた。制裁は2022年10月から今年の10月まで12カ月間続く。
当時、レッドブルのクリスチャン・ホーナー代表はチームに科せられた競技ペナルティを「極めて厳しい」ものだとし、マシンは1周あたり0.25秒から0.5秒のタイムを失う可能性が高いと述べていた。しかしレッドブルは2023年のF1開幕戦バーレーンGPからすぐにパフォーマンスを発揮した。それ以来第2戦サウジアラビアGPと先週末の第3戦オーストラリアGPでも勝利を飾り、無敵の首位の座を確たるものにした。
メディアとの電話インタビューで、バスールはレッドブルに科された風洞テストとCFD利用時間の10%削減は、「わずかなもの」だったことが彼らの序盤の成功によって証明されたと述べた。しかしながら、レッドブルは単にいい仕事をしてきただけなのか、それともペナルティが軽すぎたのか尋ねられたバスールは、次のように答えた。
「両方だ! 彼らは素晴らしい仕事をした。それでも私はペナルティが非常に軽かったと確信している」
「シーズン中の開発ペースを考えてみれば、直線的なことではないとはいえ、最終的に10%の残高があればパフォーマンスを追加できるだろう。そうすれば風洞で節約した分を、軽量化などの他の分野に費やすことができる」
「効果が強大なものかどうかはわからない。前の年により多くのコストを費やしたので、シーズン序盤にアドバンテージがあるのだと考えると……」
「彼らが優れた仕事をしなかったとは言いたくない。正直に言って、彼らはマシンについて非常に素晴らしい仕事をしたと思う。私は言い訳を見つけようとはしていない。そういうことではない。だがペナルティが軽すぎるかと聞かれたら、私はイエスと答える」
レッドブルは、特にDRSがオープンになっている時に、最大化された空力効率と強力なストレートスピードが組み合わさるようにRB19のパッケージをデザインしたと、バスールは指摘した。
「彼らには強大なDRS効果がある。他のどのチームよりも強力だ。彼らがどうしてこのようにできたか、理解しなければならない」
「昨年はいっそう明白だったと思うが、我々はギャップの一部を埋めた。だがこの点をまだ改善しなければならない」
フェラーリは予選でレッドブルとのパフォーマンス差を抑えることができている一方で、レッドブルはレースでは別格だとバスールは認めた。フェラーリはドライバーにとってトリッキーなSF-23に苦戦しているのだ。
「最初の3戦は、完璧なコースではないとまず理解する必要があるのは事実だ。我々はそれほど離されておらず、彼らと予選で一列目を争えるだろうと常に感じていたが、レースではいっそう難しかった」
「少なくとも我々が分析できる数字によると、メルボルンでのレースにおけるアドバンテージははるかに低かったようだ。これはドライバーの能力や、異なる燃料量とタイヤで限界の走りをすることなども関係していると思う」
「マシンがピーキーすぎる場合、予選を新しいタイヤで1周することで対処できるかもしれない。予選でソフトタイヤを5セット履いた後ならバランスは把握できる。しかしレース全体となると、少々難しいことになるだろう。そして我々はこの数週間で多少違う方向に進んだのだ」
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