F1ドイツGP復活の可能性も。ホッケンハイムのサーキットディレクターがグランプリ開催を熱望
将来F1ドイツGPがカレンダーに復帰するかもしれない。ホッケンハイムリンクがふたたびグランプリ開催に関心を持っているのだ。ただし数字が合えばの話だ。
ホッケンハイムリンクは、2007年から2014年までニュルブルクリンクと開催権を共有しており、2019年までは隔年でレースを開催した。特にミハエル・シューマッハーがF1の頂点に君臨し支配していた時代には、F1シーズンのハイライトとなっていたドイツGPだが、その復活はここ数年は取り沙汰されていない。
「現時点でドイツGPがないのは残念だし悲しいことだ」と、F1のCEOを務めるステファノ・ドメニカリは昨年語っていた。
「ドイツからは、ふたたびF1カレンダーに加わることへの関心が感じられない」
「残念なことだし、実際のところ信じがたいことだ。将来にはこの状況がまた変わることを願っている」
近年は、F1でよく知られた伝統的なサーキットの多くがその地位を維持するプレッシャーにさらされている。マイアミやサウジアラビア、ラスベガスなど、世界中の多くの会場がF1開催に乗り出しているのだ。
「我々はたやすく30の異なるサーキットでレースをすることもできるだろうが、ドイツから誰も声を上げないのは残念なことだ」とドメニカリは嘆いた。
結局、ホッケンハイムは収支が合わずに、その役割を終えることになった。同地での2019年の最後のレースは、タイトルスポンサーのメルセデスから財政支援を受けなければならなかった。
しかし現在、ドイツの復帰には新たな望みがある。ホッケンハイムのサーキットディレクターを務めるヨルン・テスケは、今週国営放送『Sport1』で次のように語った。
「我々はF1をドイツに戻したいと強く望んでいる」
「我々が世界的に有名になったのはF1のおかげだ。F1復帰のために全力を尽くしているところだ。サーキットだけでなく周辺の地域にとっても、F1がどれだけ重要であるかということはわかっている」
「利益を出す必要はないが、損失を出すこともできない。F1は我々を破産させてはならない。我々は(F1)復帰についてともに道を探さなければならない」
「財政的な負担を軽減するための解決策のひとつとして、他のサーキットとのコラボレーションが考えられるだろう」
「2年に1度のレース開催を計画することに我々は非常に前向きだ。たとえばニュルブルクリンクとローテーションができれば、ドイツのファンのみならず私自身にとっても素晴らしいことだ」
ニュルブルクリンクはドイツGPを長期間単独で開催することはできないと広く考えられている。ファンを集めるには遠隔地にあり、財政難も抱えているからだ。
ドイツ人ドライバーの減少も、主催者にとってF1を財政的な魅力に欠けるイベントにした。2010年は、グリッド上の24人のドライバーのうち7人がドイツ人で、そのなかにはシューマッハー、セバスチャン・ベッテル、ニコ・ロズベルグなども含まれていた。しかし今残っているドイツ人ドライバーは、ハースのニコ・ヒュルケンベルグひとりだけだ。ヒュルケンベルグは、現在メルセデスのリザーブドライバーを務める同胞のミック・シューマッハーの後任として今年F1に復帰した。
2026年のアウディの参入によって、F1に対するドイツの情熱は再燃するかもしれない。以前アウディは、可能であれば将来コクピットに乗せることができるドイツ人ドライバーを育成したいという意向を示していた。
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