全F1チームがエミリア・ロマーニャGP中止の判断に賛同。角田裕毅、被災者への支援を呼びかける

 

　F1チームとドライバーたちは、5月19～21日にイタリア・イモラで開催される予定だったエミリア・ロマーニャGPを中止するというF1およびFIAの決定を支持すると表明した。イタリア北部のエミリア・ロマーニャ州で大雨と洪水による被害が拡大していることから、安全上の理由と地元当局などへ負担をかけないようにするために、17日にグランプリ中止の発表がなされた。

　今月上旬の大雨で死者が出るほどの被害が出たエミリア・ロマーニャ州が、今週再び豪雨に見舞われた。大規模な洪水や土砂崩れにより、数千人の人々が避難を余儀なくされており、死者も出るなど、再び被害が拡大している。

　イモラ・サーキットそばのサンテルノ川の水位が上がり、危険な状況になったため、F1関係者は火曜日にはサーキットを離れるよう通達され、水曜にはサーキットに近づかないよう指示されていた。救助隊が救援活動を行っている深刻な状況のなかで、F1、FIAおよび関係者は、今週末のエミリア・ロマーニャGPを行わないという決断を下した。

　この判断に対し、F1チームおよびドライバーたちが賛同するとともに、地元被災者を気遣うメッセージを発表している。イタリア・ファエンツァに住むアルファタウリの角田裕毅は、SNSを通して、被災者に対する支援を次のように呼びかけた。

「恐ろしい夜の後、町は大きな影響を受けています。埃と泥にまみれ、ガソリンの匂いがそこかしこに漂っています。現在、多くの人たちが自宅から避難しており、食料や、特に宿泊場所を探すのに苦労している状況です。助けるために何かできることをしていただけるとありがたいです」

「今後数日、エミリア・ロマーニャ地方に住む人たちが無事で過ごせることを、心から願っています」

　全チームと多数のドライバーたちが、メッセージを発信している。以下はその一部だ。

ルイス・ハミルトン
　エミリア・ロマーニャの人たちが互いのことを見守りながら、安全に過ごせることを願っています。この悲劇の被害を受けた人たち、現地で素晴らしい働きをしている救急隊のことを思っています。

　安全が何よりも優先されるべきです。それを誰もが承知しています。次のレースで皆さんに会えるのを楽しみにしています。

ランド・ノリス
　僕はレースが大好きだけど、皆の安全の方が大事です。ファンの皆には申し訳ないですが、またイモラに戻ってきます。安全に過ごしてください。

エステバン・オコン
　大雨と洪水で被害を受けたエミリア・ロマーニャ地方のすべての人々に思いをはせています。今週末、イタリアの素晴らしいファンの前でレースができないのは残念ですが、絶対的な優先事項は、現地にいる人々と、人々を勇敢に助けている救急サービスの安全です。

スクーデリア・フェラーリ代表フレデリック・バスール
　スクーデリア・フェラーリで働くすべての人を代表して、この恐ろしい悲劇に見舞われたすべての人に対し、心からお見舞いの言葉を送ります。エミリア・ロマーニャは私たちの故郷であり、多くの人たちが今どのような状況に置かれているのかを考えると、胸が張り裂けそうです。

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