ハミルトン「2番手争いができるとは驚いた」2台の接触は「コミュニケーションミスが原因」と代表/F1第8戦予選
2023年F1スペインGPの土曜予選で、メルセデスのルイス・ハミルトンは5番手、ジョージ・ラッセルは12番手だった。ハミルトンは、Q3最初のランで暫定2番手につけたが、2回目最後のアタックラップでは、セクター2までは自己ベストタイムを出しながら、セクター3で伸びず、ラップタイムを大きく改善することができなかった。ハミルトンは、ピエール・ガスリー(アルピーヌ)のグリッド降格により、4番グリッドから決勝をスタートする予定。
予選Q2で、ラッセルとハミルトンがピットストレートで接触するというインシデントがあり、スチュワードは、審議の結果、「ラッセルが異常な方向転換を行ったことで、スタート/フィニッシュストレートでハミルトンとの間に接触が起きた」「チームは、ハミルトンの接近について、ラッセルに知らせていなかった」として、ラッセルとメルセデスチームに対して正式な警告を行った。グリッド降格等のペナルティはない。
ふたりはアタックラップをスタートする際に、ラッセル、ハミルトンの順で、非常に接近した位置にいた。ラッセルはカルロス・サインツの脇をすり抜けるなかで、いったん右に寄った後に左に動いた。そこにハミルトンがいたために接触が起き、ハミルトン車のフロントウイングが破損した。
ラッセルは、すぐ後方にハミルトンが近づいていることをチームから知らされておらず、ハミルトンもラッセルの状況を知らなかったということだ。
チームはこのインシデントは「チーム内のミスコミュニケーション」によって起きたと述べている。代表トト・ウォルフは、「2台のマシンの間で行き違いがあった」と説明した。
「我々がガレージで対応すべきコミュニケーションが欠けていた。しかし、Q2終盤の緊張した時間帯に起きたことなので、誰かを責める必要はない」
■ルイス・ハミルトン(メルセデス-AMG・ペトロナス・フォーミュラ1チーム)
FP3 3番手(1分14秒072:ソフトタイヤ/9周)
予選 5番手(Q1=1番手1分12秒937:ソフトタイヤ/Q2=4番手1分12秒999:ソフトタイヤ/Q3=5番手1分12秒818:ソフトタイヤ)
今日はここまで順位を上げて、最終的にフロントロウをかけて争うことになり、少し驚いた。昨夜、金曜の分析に関してとても良い仕事をして、ラップタイムを向上させることが可能なエリアを見つけ出すため、膨大な作業に取り組んだ。
今朝起きた時、予選に向けて強い決意を固めていたけれど、2番手をかけて戦うことになるとは思っていなかった。最後のラップでは、ターン10まではフロントロウのタイムを出せると思っていた。でもパワーをかけた時に、突然オーバーステアが出た。ちゃんと確認しないと分からないが、おそらくあそこで0.2秒失ったと思う。
とはいえ、今日は本当に楽しく走ることができた。マシンの状況を見て励まされたよ。僕たちは前進しつつあることが分かる。ファクトリーの皆に心から感謝したい。
■ジョージ・ラッセル(メルセデス-AMG・ペトロナス・フォーミュラ1チーム)
FP3 6番手(1分14秒278:ソフトタイヤ/16周)
予選 12番手(Q1=3番手1分13秒326:ソフトタイヤ/Q2=12番手1分13秒447:ソフトタイヤ)
おかしな予選だった。全員にとってトリッキーなコンディションだったために、全体としていつもとは異なる予選順位になった。コースに出たとたんに、タイヤにグリップがないと感じ、マシンにとても苦しんだ。高速コーナーで大きなバウンシングが起き始めて、FP3では全開で抜けていたコーナーで、予選ではそれができなくなった。
マシンにペースがなかったから、Q2でノックアウトされたことにも驚かなかった。良い感触を持てなかったことにがっかりしている。
ルイスとのインシデントについては、何が起こったのかよく分からないんだ。あの出来事には本当に驚いた。僕はプッシュラップをスタートしたところで、前にいたサインツのスリップストリームを利用していた。その次の瞬間、ルイスが僕の横に並んでいた。あれ以上深刻な事態にならなくてよかったけれど、今回のことは、チーム全員の重大なミスコミュニケーションによるものだった。
今日の僕の一番の問題はペース不足だったが、このインシデントがペース不足につながったということはない。明日は本来の位置よりかなり後方からのスタートになるけれど、今日より良い一日になると思うよ。
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