モナコで晒された王者レッドブルのフロア。アストンマーチンは開発のヒントにはせず?「見る分には面白いけど……」

 

 F1モナコGPの予選で、クラッシュしたセルジオ・ペレス(レッドブル)のマシンが吊り上げられ、フロアが丸見えの写真が公開されたことは大いに話題となった。多くのライバルがそのデザインを深く解析し、なぜRB19がここまで圧倒的な強さを見せているのかを理解しようとしたに違いない。
 ただ、レッドブルのフロアデザインをコピーすることにメリットがあるのかどうかについて懐疑的なのがアストンマーチンだ。テクニカルディレクターを務めるダン・ファロウズは、このエリアを最適化するには慎重な作業が必要であり、施した変更が全てのマシンにとって良い影響を与えるとは限らないと語る。だからこそ、アストンマーチンは独自のやり方を継続することが重要と考えているのだ。
「我々には独自の哲学があり、独自のアプローチ方法がある」
 ファロウズはそう説明する。
「特にフロアのような部分に関しては、最適化の方法が非常に多くある」
「(他車の)フロアの表面を見たにしても、フロアの表面を最適化させるには膨大な時間がかかる。だから我々にとっては、自分たちの開発路線を継続することが重要なのだ」
「我々は短いスパンで刻んだ開発をしている。今回(カナダGP)も新しいアップデートがあったし、それを今後に活かしていくことが大事になってくる」
 このように語ったファロウズだが、レッドブルのフロア写真がアストンマーチンのデザイン変更に影響を与えることはないだろうとしつつも、その写真を見ることには意味があるとした。
 レッドブルのフロア写真に何かサプライズはあったかとmotorsport.comに尋ねられたファロウズはこう答えた。
「驚くようなことはなかった。しかし他の人たちがどんなことをしているかを見るのは常に興味深いことだ」
「空力的な観点で言えば、我々は皆同じような問題に直面している。だから他の人たちのやり方を見るのが面白いのだ。驚いたというよりも、面白いという方が近い」
 カナダGPでは大規模なアップデートパッケージの一環として、フロアにも変更を加えてきたアストンマーチン。ただファロウズは、これまでにも大きなステップを踏んできたことから、今回のフロア調整はあまり目立つものではなかったと語った。
「物理的にはとても大規模なアップデートだ」
「しかし実際のところ、これまでマシンに施してきたことも非常に重要だった」
「我々は数レース待ってから大幅なアップデートをするというより、コンスタントに開発の成果を持ち込んでいる。今回も見た目としては大きく変わったが、パフォーマンスの面で今までで一番変化があるかと言われるとそうではない。とはいえ一歩前進することを期待している」
 
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