フェルスタッペン、ソフトタイヤ温存でもフェラーリ勢抑え盤石のトップ。角田裕毅は15番手|F1オーストリアGPフリー走行

 

 F1第10戦オーストリアGPのフリー走行が行なわれ、レッドブルのマックス・フェルスタッペンがトップタイムをマークした。
 今回のオーストリアGPは、今季2度目のスプリント・フォーマットでの開催。現地時間13時30分からスタートした週末唯一のフリー走行は、マシンのセットアップを煮詰める上で非常に重要な60分となる。
 快晴のレッドブルリンクは気温26度、路面温度45度というコンディションで走行開始。各チーム、準備してきたセットアップの感触を確かめようと続々とコースインしていった。
 前戦カナダGPを挟んでヨーロッパに戻ってきたこともあって、このレースでアップデートを投入しているチームも多く、特に大きくマシンを変更したマクラーレンはランド・ノリスのマシンに気流を可視化するフロービズを塗って走行していた。
 セッション序盤をリードしたのは、これがチームの地元レースとなるレッドブル。フェルスタッペンがハードタイヤで1分8秒094をマークすると、チームメイトのセルジオ・ペレスはそれを0.5秒ほど上回る1分7秒595を叩き出した。
 両者はさらに1分7秒1までタイムアップし、ミディアムタイヤを履くエステバン・オコン(アルピーヌ)やフェルナンド・アロンソ(アストンマーチン)にコンマ数秒の差をつけた。
 そのレッドブル勢に肉薄したのがルイス・ハミルトン(メルセデス)。同じハードタイヤで3番手に迫った。アロンソも負けじとミディアムタイヤでアタックをまとめ、1分6秒656までトップタイムを更新。その後もハミルトン、フェルスタッペンがタイムアップを重ねるなど、この3チーム4名が走り出しから元気よく周回を重ねた。
 一方、フェラーリのシャルル・ルクレールやカルロス・サインツJr.は挙動を乱してコースオフするシーンも見られ、セッション序盤はタイムシート下位に沈んだ。
 各車が最初の走行を終えピットに戻ってきたセッション開始20分の時点で、首位は1分6秒416を記録したハミルトン。6番手にはアルファタウリの角田裕毅が食い込んだ。
 ウイリアムズ勢がいち早くソフトタイヤでの走行を始める中、走り出しから使用しているハードタイヤやミディアムタイヤでロングランをするマシンも多く、しばらくはタイムシートに動きが少ない時間帯が続いた。
 ソフトタイヤを使った各車の予選シミュレーションが本格化したのは、セッション残り12分を切ってから。ランス・ストロール(アストンマーチン)が2番手に飛び込んだのを皮切りに、コース上が慌ただしくなっていった。
 ここでレッドブル勢はソフトタイヤではなく新品のミディアムタイヤを投入。フェルスタッペンは1分6秒084をマークし、ソフトタイヤでトップタイムを更新していたルクレールを上回った。ただその後、サインツJr.が1分5秒983でトップに立った。
 フェルスタッペンはスローダウンしタイヤを冷やすと、セッション終了間際に再アタック。1分5秒742を叩き出し、このセッションをトップで終えた。
 フェルスタッペンに続いたのはフェラーリ勢。ソフトタイヤではさすがの速さを見せたが、ハードタイヤでは苦しんでいたような印象もあり、その実力は気になるところだ。
 対して4番手のハミルトンはハードタイヤではフェルスタッペンと遜色ない速さを見せたが、ソフトタイヤでのアタックをまとめきれなかったか、タイムの伸びはイマイチ。このセッションではミディアムタイヤ1セットしか使わなかったアロンソや、体調不良でサーキット入りを遅らせたペレスも含め、打倒フェルスタッペンに名乗りを上げるドライバーが誰になるのかは予想が難しい状況だ。
 アルファタウリの角田はチームメイトのニック・デ・フリーズよりひとつ上の15番手。ただ中団争いは大接戦で、コンマ数秒の差が大きな違いを生むだろう。
 ただ現地レッドブルリンクはこれから天気が下り坂となる予報。予選で雨が降る可能性も否定できない。どんな展開となるのか、見逃せない予選となりそうだ。
 
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