エクレストンが旧友プーチン氏をかばい、ウクライナ大統領を非難。F1は批判的な声明を発表

 

 元F1商業権所有者であるバーニー・エクレストンが、ロシアのウクライナ侵攻を主導しているロシアのウラジーミル・プーチン大統領は過ちを犯したと認める一方で、「一流の人物」であると賞賛、戦争を避けられなかった責任はウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領にあると発言した。これを受けて、F1はエクレストンに対する批判的なコメントを発表した。

 エクレストンは、F1の最高権威者時代、プーチン大統領との協力のもとで、ロシアGPを実現させた。しかし2022年にはロシアのウクライナ侵攻の影響で同グランプリの開催は中止となり、来年以降の契約も解除された。

 ITVの番組『Good Morning Britain』におけるインタビューのなかで、プーチンのことを今でも友人として見ているかと聞かれたエクレストンは、次のように答えた。

「私は彼をかばうことで非難を受けても構わない。痛い思いをしない方がもちろんいいが、もし痛い思いをするのだとしてもいい。彼は一流の人間だからだ。彼は、自分がロシアのために正しいと信じていることをやっている。残念ながら、多くのビジネスマンは、私もそうだが、時折ミスを犯す。彼は我々と同じだ。もしミスを犯したなら、そこから抜け出すために最善を尽くさなければならない」

2019年F1ロシアGPでのバーニー・エクレストンと妻ファビアナさん
2019年F1ロシアGPでのバーニー・エクレストンと妻ファビアナさん

 エクレストンは、ウクライナのゼレンスキー大統領は、戦争を避けるための努力を十分に行わなかったとも発言した。

「ウクライナのある人物が、適切な行動を取っていれば、と思う。以前コメディアンだった人物だ。まるで今でもその仕事を続けていたいと思っているようだね。彼は物事をしっかり考え、プーチン氏と会話をする努力をすればよかった。プーチン氏は分別のある人物だ。彼の言葉に耳を傾けて、それについて何か行動することができただろう」

 番組司会者が「それではゼレンスキー大統領は今回の戦争を回避するためにもっと努力すべきだったとあなたは考えているのですか。プーチンが違う行動を取ることによってではなく、ゼレンスキーの行動によって戦争を避けることができたという考えなのでしょうか」と聞いたところ、エクレストンは「もちろんだ」と答えた。

 ロイターによると、イギリスのリズ・トラス外相は、エクレストンのコメントは「全く異常」であると述べたということだ。ITVは、F1のスポークスパーソンが、エクレストンの今回の発言について次のようなコメントを発表したと伝えている。

「バーニー・エクレストンのコメントは、彼の個人的な見解であり、我々のスポーツの現代の価値観に関する立場とは、著しく対照的なものです」

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