F1イギリスGPの決勝レースで、メルセデスのルイス・ハミルトンは好パフォーマンスを披露し、フェラーリ勢と優勝争いを繰り広げた。しかしハミルトンは、実際にはフェラーリは速すぎたと語り、まだまだ差が大きいことを示唆した。
　ハミルトンはスタート直後こそフェラーリの2台やレッドブルのマックス・フェルスタッペンについていくことができず、徐々に引き離されていった。しかしフェルスタッペンがトラブルに見舞われ後退した後は、フェラーリ勢との差をジリジリと詰めていく。
　フェラーリの2台がピットに入っても、ハミルトンは赤旗中断明けのスタート時に履いたミディアムタイヤのまま周回を重ねた。そして新品のハードタイヤに履き替えたフェラーリ勢と遜色ないペースで走り続けた。
　ハミルトンがピットインし、ハードタイヤに履き替えた時には、3番手でコースに復帰。その後、セーフティカーが出動した。このセーフティカー時には先頭のシャルル・ルクレールはピットに入らなかったものの、カルロス・サインツJr.とハミルトンはピットイン。新品のソフトタイヤに履き替えて終盤の戦いに備えた。
　リスタート後にはセルジオ・ペレス（レッドブル）に先行されてしまったものの、苦しみつつもルクレールを攻略したハミルトンは、3位でフィニッシュ。今季3度目の表彰台獲得を果たした。
　今季は開幕直後から厳しい戦いを強いられ、レッドブルとフェラーリに大きな差をつけられてきたメルセデス。しかし今回アップデートを投入したことで、互角の戦闘力を手にしたようにも見える。しかしハミルトンは、フェラーリには敵わなかったと示唆する。
「僕は今日全力を尽くしたよ」
　そうハミルトンはレース後に語った。
「僕は彼らを追いかけようと思ったけどね。カルロスにはおめでとうと言うよ。今日の彼らは速すぎた」
「結局僕は、チェコ（セルジオ・ペレスの愛称）との戦いになった」
「彼らはストレートで速すぎた。でも、ここでアップデートを投入するためにチームの全員が行なってくれたハードワークに、本当に感謝している。僕らは彼らに一歩近付いた。もっとプッシュし続けなければいけない」
　ハミルトンはフェラーリを懸命に追ったが、レッドブルの最高速のアドバンテージには敵わなかったと語った。
「僕は追いかけ続けた。そして、どのタイヤでもペースは素晴らしかったと思う」
　そうハミルトンは語った。
「しかし最後は少し難しかった。レッドブルを後ろに従えると、彼らはストレートでとても速い。だからまだまだいくつかの改善が必要なんだ」
「でも、表彰台に立てたのは、大きなボーナスみたいなモノだ。そして最初の大きなクラッシュでも、誰もが無事だったことを嬉しく思っている」
「今後もプッシュし続けていくよ。そして、今後も僕らができる最大限のことをしていくんだ」
 
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