戦略に不満を示したサインツ「もめてたわけじゃない。話し合っていただけ」代表は2ストップは正解と自信/F1第12戦
2022年F1フランスGP決勝で、フェラーリのカルロス・サインツは5位を獲得した。パワーユニット(PU)ペナルティにより19番グリッドからスタート。ファーストスティントはハードタイヤで9番手まで上がり、セーフティカー中の18周目に最初のピットインを済ませミディアムタイヤに交換、30周目には4番手に浮上する。しかしピットストップ時のアンセーフリリースにより5秒のタイムペナルティを科されてしまった。
3番手のセルジオ・ペレス(レッドブル)のすぐ後ろに追いついた後、サインツはなかなか抜けなかったため、タイヤ交換を希望したが、チームはステイアウトを指示。その後、サインツはペレスをオーバーテイクしたが、そのバトルの最中に、チームは無線でピットインを指示、サインツは「今はだめだ」と叫ぶ場面もあった。ペレスの前に出た直後、サインツは53周のレースの42周目にタイヤ交換に入り、そこでタイムペナルティを消化した。
2回目のピットストップで8番手に落ちたサインツは、「なぜピットストップをしたのか理解できない。ペレスを引き離していくことができたのに」と、無線でチームの戦略に疑問を呈していた。サインツはミディアムタイヤで最速タイムを記録し、5位でフィニッシュした。
『Sky Sports F1』に対して、マッティア・ビノット代表は、データを分析して、サインツを1回ストップで行かせるのはタイヤの面で困難であることが分かったとして、2回目のピットストップを行ったことは正しい選択であると説明した。
「それが正しい選択だと感じているわけではない。正しい選択だと確信しているのだ。あの段階で、彼のタイヤのライフは短くなっていた。最後まで行こうとするのは非常にリスクが高かった。さらに、(終盤にペナルティの)5秒分のギャップを後方に築けるペースがあったとは思わない。だがピットストップしたことで、彼はファステストラップを記録し、1点余計に稼いだ。これが最も安全で正しい決断だったと思っている」
■カルロス・サインツ(スクーデリア・フェラーリ)
決勝=5位
19番グリッド/タイヤ:ハード→ミディアム→ミディアム
ハードなレースだったが、オーバーテイクを繰り返してポジションを上げていくのは楽しかった。ハードタイヤで順位を上げるのは簡単ではなかったけれど、ミディアムに換えると、ペースが大幅に改善し、いい動きができた。
今日は全力を尽くしたよ。ピットストップでペナルティを受け、少し不運だったが、最終的に上位で戦うことができた。
いつもどおり、この数日のすべての要素を見直して、改善可能な箇所を見つけて、サマーブレイク前にもっと良い結果を持ち帰りたい。
(リタイアした)シャルル(・ルクレール)は素晴らしいレースをしていただけに残念だった。皆で努力し続けよう。
(フェラーリの戦略について聞かれ)今年、チームは戦略に関してとても良い仕事をしていると思う。ピットストップウィンドウにおいて他のチームがやるようなことでも、フェラーリがすると強い批判を受ける。戦略に関して難しい瞬間があるたびに、僕たちは話し合いをしている。人が言うような悲惨な状態ではない。僕たちは議論をするのが好きだし、オープンに話をしているだけだ。
(バトルの大事な場面でピットインを指示されたことと、2回ストップの判断について聞かれ)確かにあの時はオーバーテイクの真っ最中だった。ピットインして、また順位を上げていくとして、あの周が正しいタイミングだとは僕は思っていなかった。あの時は、リスクを取って、ステイアウトし、タイヤがどうなるのか様子を見ていく方がいいと思ったんだ。僕は3番手に上がったばかりで、表彰台が見えていたから、このタイヤが最後まで持てば、表彰台でフィニッシュできると思った。
でも実際どうなるかは分からない。それはそう感じただけだ。チームの方がPCでデータをたくさん持っていて、分析する数値も手元にたっぷりある。だから、彼らがその決断を下したなら、それが最善の意図と最善の精神を持って決断したのだと、僕は100パーセント確信している。
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