「これは我々からの意思表示だ」とレッドブル、メルセデスからの人員引き抜きを説明。PU部門の強化進める

 

 レッドブルのクリスチャン・ホーナー代表は、直近のメルセデスからのパワーユニット(PU)部門スタッフの引き抜きに関し、新規PUメーカーとなるレッドブルの「意思表示でもある」と説明している。
 イギリスのミルトン・キーンズに本拠地を置くレッドブル。次世代PUレギュレーションが導入される2026年からは、自社開発・製造のPUで臨むべく、PU部門の「レッドブル・パワートレインズ(RBPT)」を設立した。
 レッドブル・グループにPUを供給してきたホンダのF1撤退から動き出したRBPT。当初はホンダの知的財産権(IP)を引き継いでPUの開発・製造・メンテナンスを行なう予定だったが、2026年の新規PUメーカーへ与えられる優遇特権から、現在は次世代PUへ向けた開発のみ実施している。
 ホンダからのIPの受け渡しは行なわれておらず、2025年末まではレッドブル・グループのPU運用はホンダのモータスポーツ部門であるホンダ・レーシング(HRC)が行なうこととなっている。
 新設されたRBPTは既に開発を開始しており、2026年以降のポルシェとの大型提携を前に、ライバルチームであるメルセデスから大物エンジニアを続々と引き抜いている。
 レッドブルは、メルセデスに20年間在籍し、2017年からはメルセデスのPU部門「ハイパフォーマンス・パワートレインズ(HPP)」でメカニカルエンジニアリング・チーフを務めたベン・ホジキンソンを新テクニカルディレクターとしてヘッドハンティング。
 さらに先日motorsport.comが報じた通り、レッドブルはルイス・ハミルトンが初の世界タイトルを獲得した際のレースエンジニアであるフィル・プレウと契約を結んだ。プレウはマクラーレンに20年以上務め、HPPでチーフエンジニアを担当していた大物エンジニアだ。
 またmotorsport.comの調べによると、レッドブルはさらにメルセデスで熱流体シミュレーションチームを率いるナイジェル・マッキンリーも引き抜くとみられている。
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