創造性を働かせ“エルゴノミクス”に取り組んだハミルトン。マクラーレンF1時代からステアリングなどを改善
メルセデスのルイス・ハミルトンは、かつてF1の基本的なコンポーネントのデザインを変えるために自分の想像力を活用したと述べている。その変更点は、それ以来F1に広まっている。
ハミルトンは2007年にマクラーレンからF1デビューを果たし、開幕から5戦連続でトップ3フィニッシュを飾ると、カナダGPで初優勝を記録した。ハミルトンは卓越したスキルと才能を見せて記録を残す一方で、マクラーレンのエンジニアたちと緊密に協力し、マシンのエルゴノミクスを彼の好みに合わせて微調整していた。
そして彼が注意を向けた要素のひとつは、MP4-22のステアリングホイールだった。
「僕がマクラーレンにいた時に、ステアリングホイールを再設計したことを、これほど多くの人たちが実際に知らないなんてね」とハミルトンは『CNA Luxury』に語った。
「そしてメルセデスに来て同じことをした。他のチームはみんな、そのホイールをコピーした」
「古いホイールは円形だった。今では、上の部分があってハンドルが下がったところについているけれど、下の部分ではつながらない」
「著作権を主張するべきだったよ! これは僕がとても誇りに思っていることだ。マシンのエルゴノミクスに取り組むのが本当に好きなんだ」
しかしマシンにおいて極めて重要なステアリングホイールは、ハミルトンが作り替えた唯一のコンポーネントではない。
「僕はコクピットのシートもデザインしたよ。デザインを出して、チームではもう10年くらい同じシートを使っている。エンジニアと一緒にペダルの再設計もした」
「僕はそういうことをするのがとても好きなんだ。創造性を使うことができるからね」
7度のF1世界チャンピオンであるハミルトンにとって、2022年シーズンは難しい1年だ。初めて1勝も挙げずに終わる可能性のある、彼にとってF1における最も厳しいシーズンとなっている。
しかし成功できていなくても、ハミルトンのモチベーションやエネルギーは損なわれていない。それでも彼がF1キャリアをどれくらい延長するかどうかは、時が経たなければ分からないだろう。
「僕は長い時間をかけて素晴らしいアスリートたちと話をしてきた。キャリアの終わりに向けて競技に出ている人たちや、引退した人たちだ」とハミルトンは将来について語った。
「多くの人たちが、止めるのが早すぎたか遅すぎたと言っていた。ほとんどの人たちは、時が来ると分かると言っていた」
「だけど、(レーシングドライバーとして)僕たちはひとつのことに専念して、ベストな自分になることに集中しているから、たいていは他のことをする時間が足りない」
「だからアスリートが引退すると、世界全体が止まってしまったようになってしまう。だから僕は、その後の自分にとって移行がごく簡単になるように、こうしたことを整えようとしているんだ」
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