ストロールの開幕戦欠場に備えてベッテル起用の誘惑に駆られたアストンマーティンF1代表。引退の決断を尊重し依頼はせず
アストンマーティンF1のチーム代表であるマイク・クラックは、ランス・ストロールがシーズン前に自転車事故を起こした際に、開幕戦バーレーンGPでセバスチャン・ベッテルにストロールの代役を依頼しようと「100%の誘惑に駆られた」と述べている。
ストロールは手首を負傷したことでテストを欠場し、開幕戦バーレーンGP出場も危ぶまれていた。チームは最終的にはストロールの回復プロセスを信じることにしたが、万が一に備えてリザーブドライバーのフェリペ・ドルゴヴィッチを待機させた。
しかし、まだ状況が流動的だった頃、クラックはベッテルに戦線復帰を依頼する誘惑に駆られており、引退したベッテルと何度か電話を交わして相談することさえしたという。
「確かに、私は100%誘惑に駆られていた」とクラックは『F1 Nation』のポッドキャストで語った。
「しかし我々がそうしなかったのは、セバスチャンと彼の下した(引退の)決断に大きな敬意を抱いているからだ。彼に頼むのは正しいことではなかったと思う」
「彼の状況を尊重したかったし、彼を困難な立場に置きたくなかった」
ベッテルはF1を去ることを決めると、チームに引退の計画を明らかにしていた。4度の世界チャンピオンであるベッテルは、1回限りで驚きの復帰を果たすこともできたかもしれないが、それは彼の望むことではなかったのは確かだ。しかしベッテルはアストンマーティンと連絡を取り合っており、遠くからその目覚ましい活躍を見守ってきた。
「我々は連絡を取り合っている。もちろん今年になってからもだ。バーレーンでの我々の初表彰台についても、セバスチャンは非常に紳士的に祝福してくれた」とクラックは明かした。
「我々は彼に、『これは君の功績でもある。君はこれまでの2年間で我々を一段上に導いてくれたのだからね』と伝えた」
「彼はたくさんの分野で我々を高めてくれ、我々は多くのことを学んで前進した。だから今のポジションは、間違いなく彼のおかげでもある」
「でも彼は(引退の決断に)満足している。彼は後悔しなかった。決断を下す時に、とても慎重に行ったからだ。彼とチーム、そして私の間の敬意は、彼が我々を祝福してくれたこの素晴らしい瞬間によって示されていると思う」
「本当に喜ばしいことだったので、私はチーム全員にこのことを伝えた」
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