アウディが上海モーターショーでF1プロジェクトのプレゼンテーション。年内に新パワーユニットのベンチテストを実施へ
アウディは、4月18~27日に中国・上海で行われている上海モーターショーで、同ブランドのカラーリングを施したF1ショーカーを披露、2026年の参戦に向けたF1プロジェクトの進捗状況について明らかにした。
2026年にF1はパワーユニット(PU)レギュレーションを一新する。次世代パワーユニットでは、100パーセント持続可能な燃料が使用され、電力の利用の割合が増やされる。アウディはこの新規定導入により、F1参入を決定、2022年のベルギーGPにおいて、2026年からパワーユニットサプライヤーとしてF1に参戦することを発表。その後、アウディは、現在アルファロメオとしてF1活動を行っているザウバーと提携し、同チームがアウディのワークスチームになることを明らかにした。
上海モーターショーにローンチ・リバリーをまとったF1ショーカーを展示したアウディは、“ドイツ製のF1パワー(F1 Power made in Germany)”というモットーを発表、また、F1プロジェクトの進行状況と今後のプランについて明かした。
アウディは2022年末から単気筒エンジンのテストを行っており、内燃エンジン、MGU-K、エナジーストア、コントロールエレクトロニクスから成るパワーユニットは、今年末までにテストベンチで稼働させる予定だという。ドイツ・ノイブルクのファクトリーにある動的開発シミュレーターは、パワーユニット開発のためにF1基準に引き上げられる。
新設されたF1部門、アウディ・フォーミュラ・レーシングGmbHでは、260人以上の専門家が働く。既存の従業員に、外部からF1のスペシャリストが加わり、チームを強化しており、採用プロセスは今年末で完了、従業員の数は300人以上に増える予定だという。
アウディのコンピテンス・センター・モータースポーツは、F1プロジェクトのために拡張され、約3000平方メートルの新しい建物に追加のテストリグが設置される。このスペースの完成は2024年序盤の予定だが、モジュラーデザインにより、それ以前からの稼働が可能になる。
アウディAG取締役会会長であるマルクス・ドゥスマンは、上海モーターショーにおいて、「モータースポーツは我々のDNAの一部である」とコメントした。
「F1へのコミットメントが、アウディのスポーツに向けたフォーカスを強化すると確信している。このレーシングシリーズは、継続的に世界的なリーチを拡大しつつある。特に、若いターゲットグループや、我々にとって最も重要なセールスマーケットである中国で、その傾向が見られる」
アウディAG技術開発担当取締役を務めるオリバー・ホフマンは、「アウディのF1プロジェクトはこの数カ月で着実に軌道に乗った」と語った。
「パワーユニットの現在のコンセプトフェーズにおいて、2026年の我々のドライブトレインの基礎が、今、築かれている」
「素材や製造技術などについてディテールを重視し、ハイブリッド・ドライブトレインのエネルギーマネジメントといった点にも力を入れている。F1と未来のモビリティにとって、効率は重要な成功要因である。これらのアプローチは、両方の世界を前進させるだろう」
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