ニック・キャシディ、抜群のエネルギーマネジメントで逃げ切り優勝!|フォーミュラE第8戦ベルリン
フォーミュラE第8戦ベルリンePrixの決勝は、エンヴィジョン・レーシングのニック・キャシディが今季初、フォーミュラE通算2勝目をマークした。
テンペルホーフ空港跡地に設けられた仮説コースで争われるこのベルリンePrix。ダブルヘッダーでの開催で、前日の第7戦は各車がエネルギーを節約するスローペースの展開となった。
第8戦は午前中のプラクティスから雨模様。予選もウエットコンディションで実施された。ここでなんとアプト・クプラ勢が大躍進。今季これまでの7レースでグループ予選突破すらできていなかったが、コンディションとセットアップがばっちりハマったのか、2台共に”デュエルズ”トーナメントを勝ち上がったのだ。
結果、ロビン・フラインスがポールポジション。ニコ・ミューラーがそれに続き、アプト・クプラ勢がフロントロウを独占。第7戦のポールシッターであるセバスチャン・ブエミ(エンヴィジョン・レーシング)が3番手、ジャン-エリック・ベルニュ(DSペンスキー)が4番手につけた。キャシディはブエミとのチームメイト対決で上回ったものの、パワーの使い方で違反があり、8番手からのスタートとなった。
決勝開始を前に雨は止み、路面はわずかに濡れているところもあるがほぼドライといった状況でレーススタート時刻を迎えた。
スタート直前、コースに活動家らしき人物が乱入するトラブルが発生。幸いすぐに取り押さえられたもののスタートはディレイとなった。
その後、改めてスタートが切られると、大きなトラブルなくフラインスが首位に立った。しかしフランインスやミューラー、ブエミは序盤からアタックモードを起動し、ポジションを下げた。
前日の第7戦ではエネルギーをできるだけ節約するため、空気抵抗を最も多く受ける首位を走るのをあえて避けるシーンが多く見られた。この日の第8戦もその傾向は変わらず、アタックモードを消化しながらレース終盤まで上位に残るための位置取り争いが繰り広げられた。
全体的にペースは遅く、各車は数珠つなぎ。トップには立ちたくないが、追い上げにエネルギーを使うわけにはいかないため、ポジションを下げすぎてはいけないという難しい展開だ。そんな中、フロントロウスタートだったアプト・クプラ勢は徐々に後退していってしまった。
首位に立ったブエミはすでにアタックモードを使い切っているにも関わらず、ポジションを落とすためにあえてレコードライン外にあるアタックモード起動ゾーンを通る奇策を披露したが、接触があったかフロントウイングが脱落してしまい、レース中盤にピットイン。上位戦線から離脱した。
レース折り返しをすぎると、終始上位にいたキャシディが隊列の先頭に立ってレースを引っ張る形に。それと共にペースも上がり、各車が”本気モード”へ入っていった。
キャシディはレース中盤から先頭を走っているにも関わらず上手くエネルギーをマネジメントし、他車と遜色ないエネルギー残量でファイナルラップに突入。それを追うジェイク・デニス(アンドレッティ)の方が2%ほど多くエネルギーを持っている状態だったが、最後まで攻撃を許さず、逃げ切り優勝。抜群のエネルギーマネジメントを見せつけた。
2位はデニス、3位にベルニュという表彰台。第7戦ウイナーのミッチ・エバンス(ジャガー)も4位に入った。
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順位
ドライバー
チーム
周回数
タイム
差
前車との差
ポイント
1
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