Q2敗退のルクレールがフェラーリのタイヤ戦略に不満を示す「間違った決断をしたのはこれが初めてではない」/F1第9戦

 

 2023年F1カナダGPの土曜予選で、フェラーリのシャルル・ルクレールは11番手、カルロス・サインツは8番手だった。サインツはFP3でクラッシュしたが、マシンの修復が間に合い、無事に予選に出場した。しかしサインツは、Q1終盤に、ピエール・ガスリー(アルピーヌ)を妨害したとスチュワードに判断され、3グリッド降格のペナルティを言い渡された。サインツは11番グリッドに降格され、ルクレールは10番グリッドに繰り上がる。

 雨が影響する複雑なコンディションとなった予選で、ルクレールは、Q2でのタイヤ戦略についての提案をチームに受け入れられず、結果的にQ3に進出することができなかった。路面が乾き始めてきたQ2序盤、ルクレールはコースに出た最初のラップ走行中に、すぐにピットに戻ってインターミディエイトタイヤからドライタイヤに履き替えるべきだと、無線でチームに提案した。しかしチームは、コース上にとどまり、インターミディエイトでバンカーラップを入れるよう指示した。

 ルクレールは指示に従い、その後でソフトタイヤに交換。しかしすでにコンディションはスリックに理想的ではなくなっており、タイムを更新することができずに終わった。

2023年F1第9戦カナダGP シャルル・ルクレール(フェラーリ)
2023年F1第9戦カナダGP シャルル・ルクレール(フェラーリ)

■シャルル・ルクレール(スクーデリア・フェラーリ)
FP3 2番手(1分23秒397:インターミディエイトタイヤ/22周)
予選 11番手(Q1=5番手1分21秒843:インターミディエイトタイヤ/Q2=11番手1分20秒615:インターミディエイトタイヤ)

 予選を終えた時、悔しい気持ちだった。僕はチームを愛しているし、僕たちは今日はもっと良い仕事をできたはずだと感じていたんだ。今週末に向けて懸命に働き、マシンを向上させてきた。だからこそ、Q3に進めなかったのは残念だ。改善するためにチーム一丸となって取り組んでいく。

 レースでできるだけ多くのポジションを取り戻すために全力を尽くす。そして堅実な結果を持ち帰りたい。

(予選後に『Sky Sports F1』に対して語り)コースがかなり乾いているときに、僕たちはインターミディエイトで走り続けた。自分たちで自分自身を困難に直面させているんだ。チームとこれから話し合うつもりだが、こういうことは初めてではない。こういうトリッキーなコンディションで決断を下すとき、間違った方に向かいがちだ。

 僕ははっきりとした意見を持っていたが、チームとして反対のことをした。まず最初にそれを受け入れるのは悔しいし、このことによってとても難しい状況に自分たちを追い込んでいる。

2023年F1第9戦カナダGP カルロス・サインツ(フェラーリ)
2023年F1第9戦カナダGP カルロス・サインツ(フェラーリ)

■カルロス・サインツ(スクーデリア・フェラーリ)
FP3 5番手(1分24秒765:インターミディエイトタイヤ/14周)
予選 8番手(Q1=11番手1分22秒248:インターミディエイトタイヤ/Q2=6番手1分19秒856:ソフトタイヤ/Q3=8番手1分29秒294:インターミディエイトタイヤ)

 とても厳しい予選だった。FP3のインシデントの後、チームの皆が素晴らしい仕事をして、マシンを作り直してくれた。Q1とQ2では少しずつ自信を取り戻していくことができ、うまくまとめてまずまずのラップを走ることができた。

 Q3でプッシュしようと思っていたが、残念ながら赤旗が出てしまい、その後に雨が激しくなったため、タイムを向上させて、よいポジションをつかむことができなかった。

 スタートポジションは理想的ではないけれど、明日はポジションを上げるためにベストを尽くしていく。

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