SF-23の欠陥を明確に理解したフェラーリF1。2024年型マシンは「今年の進化形にはならない」と明言
フェラーリは、今ではSF-23の欠陥について明確に理解していると述べており、2024年に向けて“真新しい”マシンをデザインすると主張している。
今年レッドブルとタイトル争いをするというフェラーリの野望は、すぐに芽を摘まれてしまった。チームはシーズン開幕から数戦で、2023年型マシンがレッドブルの圧倒的強さを誇るRB19に敵わないことに気づいた。
SF-23は時折予選で輝きを見せることがあり、シャルル・ルクレールは今年4月のアゼルバイジャンGPでポールポジションを獲得した。しかし全体的にフェラーリのマシンはドライバーにとって一貫性のないものとなっている。その弱点は空力効率の悪いデザインに根ざしていて、カルロス・サインツはSF-23のことを「とてもピーキーなマシン」と評した。
パフォーマンス不振によって、フェラーリはF1のコンストラクターズランキングでレッドブル、メルセデス、そしてアストンマーティンに次ぐ4位に留まっている。しかしプラスの面としては、チームはマシンコンセプトの何がうまくいっていないのかを明確に理解しているということがある。
「マシンの何を間違えていたのか、何が弱点なのか、我々には明白だ」とシャシー責任者のエンリコ・カルディレは、金曜日にザントフォールトで行われたFIA記者会見で語った。
「何をすべきか理解することが問題ではないのは明らかだ。今後に向けて、我々の目標に対応できる優れたマシンを作ることが重要だ。つまり、我々は“何もわかっていない”状態にはいない。我々がやらなければならないのは実行することだ。目標を達成するために、マシンの適切な内容とアーキテクチャーを見つけることが肝心だ」
通常の開発過程とは異なり、F1のグラウンドエフェクト時代において3代目となるフェラーリの2024年型マシンは、現在のマシンを進化させたものにはならないという。
「まったく違うものになるだろう。なぜなら今年のマシン開発において我々が行ったアーキテクチャー上の選択が適切ではなかったことに気づいたからだ。それにより開発があまりにも制約を受けていた」とカルディレは述べた。
「来年のマシンは、今年のマシンの進化形とはならないだろう。今年のマシンが昨年のものと比べられるようなこととは違う」
「異なるシャシー、異なるデザイン、異なるリヤエンドを備えたまったく新しいマシンとなり、目標を達成するマシンのより優れた開発が可能になる」
2024年型マシンに関連した研究開発作業の一環として、フェラーリはSF-23のアップデートを今年後半も継続して実施する予定だ。
「今年のマシンに多くの力を注ぐことが非常に重要だ。弱点の原因と、より優れた仕事のやり方を理解するためだ」
「夏休み以降、我々は風洞でのマシン開発を続けた。今後の数レースでアップデートを投入する予定だが、今では風洞の使用は完全に来年のマシンに向けられている」
「このコースではFP1を使って、ツールの微調整、マシンのより適切な操作、来年のマシン挙動改善のデータ収集のために、専用のテストを行う」
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