フェルスタッペン、予選Q3でドライタイヤを履く選択肢はなかった「そんなギャンブルを冒すわけにはいかない」

 

 F1カナダGPの予選で最速タイムを記録し、ポールポジションを獲得したマックス・フェルスタッペン(レッドブル)は、予選Q3終盤はまだコースに濡れている部分があったためスリックタイヤに履き替えるという選択肢はなく、もしその戦略を採ったのなら、それはギャンブルのようなものだったと語った。
 ウエットコンディションに見舞われたカナダGPの予選で、フェルスタッペンは予選Q1、Q2、Q3と全てトップタイムを記録。エミリア・ロマーニャGP以来となる今季2度目のポールポジションを獲得した。
 そのフェルスタッペンがPP獲得を決めたQ3では、メルセデスのジョージ・ラッセルがソフトタイヤを履くという決断を下した。これが今回の予選で唯一ドライタイヤを履いた例である。
 ただこの選択はうまくいかなかった。当時走行ラインはかなり乾いていたものの、所々に濡れた部分が残っており、あまりにもリスクが大きかった。実際ラッセルは、ターン2でスピンし、ウォールにクラッシュ。リヤウイングにダメージを負うこといなった。
 これについてPPのフェルスタッペンは、もし自身がその戦略を採っていたら、ギャンブルのようなモノだっただろうと語った。
「場所によってはまだ濡れすぎていた」
 フェルスタッペンはそう語った。
「ターン1やターン2、そしてターン4からターン5〜6までのようにね。だから僕にとっては、その(ドライタイヤを履くという)選択肢は全くなかった」
「もちろん、予想されたクロスオーバーのタイムからは2.5秒くらいしか離れていなかった。でも、予選でそのギャンブルを冒すことはできない。僕にとっては選択肢にはなり得なかった」
「でもコースの多くの部分はかなり乾いていた。だからインターミディエイトタイヤを労わるのも、簡単なことではなかった」
 濡れているコース前半のためにしっかりとインターミディエイトタイヤを温め、その状態で1周の最後までトレッドが摩耗しないようにするためにどんなドライビングをしていたのか? そう尋ねられたフェルスタッペンは、次のように語った。
「それはQ3でも主な問題だった。コースのいくつかの部分は乾いていたから、実はアタック1周目がタイヤのコンディションが一番良かったのかもしれない」
「でももちろん、コースは乾き続けていくから、2周目にはラップタイムが改善することになる。タイヤのグリップは完璧ではなかったから、基本的にはそのラップの前半でタイヤを使い切らないようにした。それだけだ。ラップの終盤に向けて、マシンをターンさせるために、フロントタイヤに少し切れ味を残しておいたんだ」
 フェルスタッペンがカナダのウエット路面を走るのは、この日が初めてのことだった。しかし今回のような状況で、グリップが良い走行ラインを探すことよりも、雨用タイヤを最高の状態で機能させることの方が重要だったと語る。
「初めて(ウエットコンディションで)走る時はいつも、グリップがありそうだと感じるところで、いくつか異なることを試してみる」
 そうフェルスタッペンは説明する。
「特にタイヤを機能させることが最も重要なことだ。ラインを探すことではない」
「乾き始めるとすぐに、タイヤはようやく少し作動し始めた。そしてドライブするのは楽しかったよ」
 
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