2023年カレンダーをフライング発表したFIAに対し、F1側から不満の声
FIAは9月20日に2023年F1カレンダーを承認したことを発表したが、F1チームはFIAが適切な手順を踏んでいなかったことに不満を持っているといわれる。
先週FIAが発表した2023年F1暫定カレンダーには、アメリカ/メキシコ/ブラジルの過酷な3連戦が含まれており、これについてはチーム側の同意が必要だった。しかしFIAは従来の手続きを無視したとして、チーム側は不満に思っているという。『The Guardian』は、カレンダーは当初、9月23日に発表される予定だったが、FIAは20日の世界モータースポーツ評議会会合の直後に公表することを一方的に決めたと伝えた。
最終的にチームは後半戦のトリプルヘッダーに同意した可能性が高いが、それでも彼らの同意を得ることなく手続きを進めたことにより、それでなくても緊張感が高まっているといわれるF1関係者とFIA、特に会長モハメド・ビン・スライエムの関係が悪い方へと向かうことが心配される。
F1は、カレンダー公表に先立ち、モナコGPの新契約、初開催のラスベガスGPの日程について、別個のプレスリリースを発表する計画を立てていたが、FIAの突然のカレンダー発表に伴い、作業の前倒しを強いられた。
また、メディア関係者のなかからも、カレンダー発表のタイミングへの不満の声が上がっている。通常は正式発表前にカレンダーを知らされることで、地元ホテルの予約が取りやすくなるのだが、今回それがなく、大幅に値上げされた宿泊料金を受け入れなければならなくなるというわけだ。
27日にはFIAは、2023年以降、スプリントフォーマットのグランプリを年間6戦開催することを承認すると発表した。現在の倍の6戦に増やすという案に、7月にFIAが反対し、F1とチームを驚かせた。その際のFIA会長の主張は、グランプリをスプリントフォーマットにすることによってコストが増大するため、その分の補償を得る必要があるというものだった。その後、交渉が行われてきたが、今回承認されたということは、両者が何らかの条件で合意したものとみられる。
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