ガスリー、古巣アルファタウリF1の復調を確信「人材も体制も整っている。中団上位で戦えない理由は思いつかない」
ピエール・ガスリーはアルピーヌで新たな役割を担うことになったとしても、彼は古巣のアルファタウリには今も明るい将来があると考えている。
アルファタウリに在籍していたガスリーは、2020年のイタリアGPで初めてのF1優勝を飾った。翌2021年シーズンは、コンストラクターズ選手権を6位でフィニッシュし、ガスリー自身はドライバーズ選手権を9位で終えた。
しかしながら、2022年はかなり厳しいシーズンだった。アルファタウリはコンストラクターズランキングで9位まで落ち込み、ガスリーはドライバーズ選手権で14位だったのだ。幾分残念なパートナーシップの終わり方だったものの、ガスリーはアルファタウリが最高の将来を迎えることだけを祈っており、彼らの復活にそれほど時間はかからないだろうと考えている。
「僕ががっかりしたのは当然だ」と、『Auto Motor und Sport』からこの1年の感想を求められたガスリーは語った。
「2021年は素晴らしいシーズンだったから、アルファタウリでの期待も野望も大きかった。(2022年の)大幅なルール変更を本当に楽しみにしていた。変更によって競争力が近づくはずだったから、誰もがそれをチャンスだと思っていた」
「残念ながら、僕たちにとってはとても難しい1年になった。「僕がチームに加わった2018年と同じように、パフォーマンスが出ていなかった」
「これは僕の個人的な意見だけど、僕たちには効率の面で欠けている部分があったと思う。空力の観点から言えば、マシンが生み出すダウンフォースに対して走行時のドラッグが大きくなりすぎた。全体的にダウンフォースが不足していて、そのことが他の領域に影響を与えていた。マシンはスライドするようになり、タイヤはさらに加熱した。そしてさらにスライドして、熱による摩耗がひどくなった。ダウンフォースについての小さな一歩が、レースでの全体的なパフォーマンスに大きな影響を与える」
「また、僕たちの弱みとなったのは、シーズン全体を通して最低重量を大幅に上回っていたことだ。余分な重量を落とすことができなかったんだ。コンマ数秒の話だ……シーズン序盤にこのコンマ数秒があれば、少なくとも最初の8戦で僕たちは中団のトップにいただろう。それは最終ランキングに影響を与えただろうね」
「マシンにはポテンシャルがあったと思う。マシンがひどいものだったとは思わない。いくつかのレースではポイントを争うことができていた」
「でも他のチームはもっと安定していたし、1年を通じてよりパフォーマンスを発揮できていた。そのおかげで彼らはもっと着実にポイントを獲ることができたんだ」
ガスリーは、アルファタウリは2022年のランキングが示しているよりもはるかに優れたチームだと固く信じており、ルールが比較的安定する2023年シーズンに立ち直るだろうと述べている。
「彼らは中団のトップでドライブするのに必要なものを持っている。2021年に僕たちのマシンがチャンピオンシップで5位につけたようにね」とガスリーは語り、彼らを阻んでいた要素は、ルーキーシーズンを迎えていたチームメイトの角田裕毅だけだったと述べた。
「当時は裕毅がF1で初シーズンを迎えていた。もしあの時彼が2年目で、2022年のパフォーマンスを出していたら、僕たちは5位でフィニッシュしていたと確信している」
「だからこそ僕は可能性を見ているんだ。人材も体制も整っている。予算制限や風洞使用時間といったレギュレーションの変更は、中団チームの助けになるはずだ。だからアルファタウリが中団の上位で戦えない理由など思いつかない」
2023年シーズンは、ガスリーのものだったシートはニック・デ・フリースに引き継がれる。デ・フリースは正確にはルーキーだが、彼は元フォーミュラE世界チャンピオンであり、昨年9月に初めて出走したモンツァでのイタリアGPでは、大きな反響を呼んだ。デ・フリースは、虫垂炎の緊急手術を受けなければならなくなったアレクサンダー・アルボン(ウイリアムズ)の代役を急遽引き受け、デビュー戦でポイントを獲得。その後2023年のフルタイムドライバーとして、アルファタウリに引き抜かれた。
一方のガスリーはアルピーヌでフェルナンド・アロンソの後任となる。アルピーヌは昨年のコンストラクターズ選手権で4位の座をマクラーレンから奪った。
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