変わっていくF1とMotoGP……WRCはどうする? ヌービル「もう誰もこのシリーズを気にしていない」と変革訴え
ヒョンデから世界ラリー選手権(WRC)に参戦しているティエリー・ヌービルは、今シリーズは転換期を迎えており、変化を求められていると語っている。
WRCは近年、新たな自動車メーカーをシリーズに呼び込もうと画策しており、2022年に導入されたハイブリッドマシンのRally1規定も、それが主な目的だった。
現在参戦中のトヨタ、ヒョンデ、M-スポーツ・フォードは少なくとも2024年までWRCに留まることとなっているが、ハイブリッドマシンへの移行も、今のところ新たなメーカーを呼び込むには至っていない。
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motorsport.comが先日報じた通り、WRCへの参戦を検討しているメーカーが3社いることはシリーズ側が認めている。
2025~2026年には、Rally1規定を進化させ、電動領域の介入が強まった規定が採用されると予想されている。そしてFIAは現在、2026年以降のWRCが進むべき道を決定するため、自動車メーカーと協議を行なっている。その中で、ハイブリッドや水素、電気など、あらゆるパワーソースが検討されている。
ただ、WRCの長期的な将来の道筋がまだ発表されていないことが、潜在的なハードルとなっている。
ヒョンデのドライバーであるヌービルは、”2.5社”と呼ばれるメーカーの参戦状況を維持することすら現状では難しいと示唆している。
motorsport.comの姉妹サイトである英Autosportがソーシャルメディアに「WRCに参戦して欲しいメーカーはどこ?」と投稿すると、ヌービルは次のようにリプライを送った。
「間違った質問だ!」
「良い質問はこうだ『WRCプロモーターとFIAは、現在の2.5メーカーをWRCに参戦させ続けることができるのだろうか?』」
ラリー・ポルトガルを前に、motorsport.comがこのツイートについて詳しく訊くと、彼はこう答えた。
「僕の個人的な感覚では、WRCが正念場にあると思っている」
「僕はラリーをやって長いし、多くの経験も積んできた。個人的にはCOVID-19が大きな打撃を与えたことは間違いないと考えている」
「COVID-19以前はそれなりに良かったけど、それ以降、WRCは下り坂になった。そして、それがどれほど急激なモノなのかを、誰も気がついていないように感じる」
「でもドライバーとしては、メディアの数でそれを感じることができるし、ベルギーでもそれを感じ取れた。もう誰もWRCのことを気にしていない」
「メーカーの関わり方も以前とは異なってきていると思う。だから色々なことが『ああ、対処しなきゃ』と思わせるんだ」
「でも、それだけじゃない。F1はアゼルバイジャンGPのレースで(スプリント用の)予選を行なう新フォーマットを導入していて、シーズン中にフォーマットを変えることができるというのも分かっている」
「MotoGPではスプリントレースが追加された……でも、ラリーでは何の変化もない。森の中をただマシンが駆けるシリーズを誰も追いかけたいとは思われない時代になっている。実際に来て見てみると壮観なのは確かだけど、テレビの中ではそれと同じとは限らないんだ」
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